CASE07
集客&単価アップ戦略を
支える電子カルテ分析
ヘアサロン:Tink 横浜
サロンを訴求し、来店頻度と単価を上げるために、集客サイト『HOT PEPPER Beauty』と顧客管理システム『SALON BOARD』をフル活用。それによって得られた成果とは?
Tink横浜・金澤恵輔マネジャーは、集客 サイト『HOT PEPPER Beauty』でのサロンの打ち出し方を工夫することで、新規集客数は、月平均で約600人にまで伸びたと話す。その工夫を支えているのが、同システムが提供する「サロンレポート」だ。
サロンレポートとは、『HOT PEPPER Beauty』の自社ページの閲覧数や、スタイル写真のクリック数などのデータが、同じ横浜エリアの他サロンと比較して多いか・少ないかといった分析情報も含めて提供されるというもの。ウェブ上では毎日更新されており、中村友紀取締役や金澤マネジャーは、その情報を参照しながら、例えばクリック数上位のスタイルをページの上側に置いて目立ちやすくしたり、サロンを紹介する『こだわり』ページやスタイリストページの情報を充実させたりといったカスタマイズを行なっている。「お客さま目線で細かな調整を施すだけでも、ページビューは上がっていきますし、他店の数字とも比較できるので、他店には負けないように力を入れています」と中村取締役。
さらに『HOT PEPPER Beauty』経由で来店した新規客には、口コミ投稿を依頼。サロン発信だけでなく、お客さまの客観的な視点も加えて、また新規客を呼び込んでいる。
一度来店したお客さまの情報は全て『SALON BOARD』のカルテ機能で管理。使用した粧剤や放置時間といった技術的なポイントから、趣味や好みに至るまで、幅広い情報を入力でき、誰でも、いつでもチェック&更新できるのが長所だ。
そして、『SALON BOARD』で来店日も完全管理。前回来店から45日ないし60日で、来店促進のメッセージを自動配信する他、失客の恐れのあるお客さまには手動で「プレミアムクーポン」を送って再来を促す。
新規再来率は55%が基準。『SALON BOARD』のリピート分析で新規再来率を確認し、50%を下回るスタッフは、金澤マネジャーらと一緒に、自身の魅力をより打ち出せる紹介ページづくりとメッセージ&クーポンのつくり込みを行なう。
ただし、大幅な値引きでは誘引しない。「そうまでして呼び込んでも、結局はほとんどの方が定着しないからです」と中村取締役。時間単価5000円をキープした上で、お客さまにとって魅力的なメニュー提案を行なうことで顧客定着を狙う。「メッセージとクーポンをつくり込んで配信し、その結果、10万円〜20万円の売上が確定することも多い。アプローチに対する結果が出るまでも早く、モチベーションアップにも効果的です」と証言する。
お客さまは、サロンのページの何に関心を持ち、どう見ていくかを想定して、たくさんのフックを仕掛けている。
顧客をもっと美しくするために、『SALON BOARD』の機能を使って、一人ひとりに合った提案を行なっている。
単価アップの切り札としているのが、『SALON BOARD』の機能、「優良顧客分析」だ。優良顧客分析とは、来店回数と平均単価によって顧客を区分し、分析できるというもの。来店頻度や単価の傾向から、全体的な対策を練るというだけでなく、カテゴリ分けされた顧客層を選択して、個別のメッセージを配信することも可能だ。
同店では、お客さまの単価別に、現在の施術メニューを想定。例えば単価が4000円〜6000円の層は、カット+ヘアカラーだけの施術がほとんどなので、メッセージ&クーポンでトリートメントを提案。8000円〜1万円の層は、トリートメントも施術しているので、ホームケアでさらなる美を提案する。
このように、同店では顧客を6つのカテゴリに分類し、そのカテゴリごとに適切なメッセージを配信し、お客さまを「育てる」ことによって、顧客定着と単価アップを同時に実現している。
「『HOT PEPPER Beauty』と『SALON BOARD』を通じ、Tink横浜とそのスタイリストに高い価値を感じてくださる、上質なお客さまを集客できていると実感しています」と、中村取締役は取り組みの成果を実感している。
この記事は月刊『美容の経営プラン』
女性モード社刊より抜粋しています。